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第13回紛争解決手続代理業務試験の問題を解いてみた… [特定社労士]

本日は、第13回紛争解決手続代理業務試験が実施されました。
受験された方、お疲れさまでした。

今、問題文を回収して…いえ、いただいて事務所に戻ってきました。
夕食の準備をして、ちょっと[ビール]で喉を潤して…ごめんちゃい
第1問の解答指針を用意しましたです。


なお、模範解答でもなんでありません。これぐらいのことが書かれてあれば合格できるであろうという一つの指針程度のものですから、受験された方の解答と異なっていても、合否に係るものではありません。このエントリーに対する、異議も質問も原則として受け付けていませんので、ご理解ください。


合否に関しては、加藤君の専決事項ですから、その点を理解した人のみ、先に進んでください。
(*- -)(*_ _)ペコリ



第1問は、雇止め事件ですが、実質整理解雇事件に該当するような( ˘•ω•˘ )
A社(親会社)の業務委託を廃止されたY社。今後は公益財団法人化し、Xの担当していた制作業務は7月末で廃止されることとなり、制作業務担当の契約社員は9月末日をもって雇止めとなった。
これに対して、Xが地位確認を求めたものである。

小問(1)求めるあっせんの内容
解答指針
XはY社に対し
 ①雇用契約上の権利を有する地位にあることの確認
 ②平成29年10月1日以後、本件解決の日まで毎月20日限り支払済みを除き、
  金28万6000円の支払い
を求める。

※ 遅延損害金の請求は記載しなくてよいということなので…


小問(2)と(3)は、原処分を行ったY社の言い分からピックアップするのが常套なので、小問(3)から…

小問(3)雇止め有効の要件事実(Y社代理人の立場)
解答指針
①A社の業務委託がなくなったため、公益財団化し
 編集部門を廃止することとなったこと
②これにより、契約更新しない場合の理由該当したこと
③更新しない場合の手続として、7月20日に説明(通知)を行ったこと。
 このとき、他の2人は承知し、1名はフリーランサー契約を締結し、
 もう1名は転職を希望し退職したこと
④Xには、A社とのフリーランサー契約を勧め、雇用の維持に配慮したこと
⑤C課長の言動は、委託打ち切り前のことであり、状況は変わったこと

小問(2)雇止め無効の要件事実(X代理人の立場)
解答指針
①採用面接の際と本年1月に、C課長より雇用継続を
 期待させるに合理的な言動があったこと
②A社の経営方針で業務委託を廃止されたされたものの、
 Xの担当していた業務はA社で作成を継続することとなったこと
③そのため、フリーランサー契約について、
 Y社で契約更新したうえでA社に出向させる
 余地があったこと
④フリーランサー契約すると、出来高払いにより
 収入が不安定となり、労働保険の適用ががなくなり、
 国民健康保険、国民年金の適用となるため、
 著しく不利益を被ること
⑤今回の雇止めは、会社の都合によるものであるにもかかわらず、
 十分に協議を尽くしていなかったこと


小問(4)法的判断の見通し
解答指針
今回の雇止めは、A社の業務委託の廃止に端を発したものであり、Xに何ら落ち度のない理由によるものであるから、整理解雇の要素を考慮すべきである。であれば、人削減についても合理性があるが、Y社で雇用継続しA社に出向させる方法もあったにもかかわらず、それを検討せず雇止めしたことは、解雇回避努力を履行していない。また、C課長の雇用継続を期待させる言動があることから、労働契約法19条に違反している可能性が否定できない。以上のことから、本件雇止めはその権利を濫用したものとして無効になる可能性が高い。(245字)

小問(5)Y社の主張事実も考慮し、法的判断の見通しを踏まえ、
妥当な現実的解決策
解答指針
雇止めが無効であるならば、Xは原状回復することになる。であれば、Y社で雇用継続し総務課へ配置転換するかA社へ出向させることが合理的な解決策と考えられるが、出版業界の不況は回復の見込みがなくY社での雇用を継続する状況にないことを鑑みれば、XをあえてY社に残すよりは退職を前提に金銭解決を目指すべく、Xに提案し説得を試みることになる。(165字)



第2問小問(1) 特定社労士甲は、スポットで給与規定(相場より低い)と退職金規定(相場より高い)を是正する相談をA社から相談を受けアドバイスしたもので、6か月後定年退職したBから本来貰える退職金の額が貰えないからと、差額の支払をもとめてあっせんの代理人を依頼してきた事件。

解答指針
(Bの依頼は)受けられない
Bの依頼は、退職金の差額の支払を求めており、本件退職金規定にについて、すでに紛争の相手方A社と協議を受け賛助しているため、紛争解決手続代理業務に関するものとして、社会保険労務士法22条2項1号の制限を受けるため。 仮に、この規定の適用を受けない場合でも、A社にアドバイスした際の信義則あり、また、そのときの守秘義務により依頼人Bの権利を十分に実現し得ない可能性がある。よって、受けられない。(194字)

合格発表時の「出題の趣旨」には、「本件は社会保険労務士法第22条第2項に該当しない事案であるが…」と明記されていました。つまり、従前に就業規則の変更などで関与しその結果紛争になったとしても、それは「紛争解決手続代理業務に関するものではない」ということが担保されました。そのため、守秘義務、利益相反行為、信義則を理由に依頼を受けることはできないという結論になります。

このため、解答指針を次のように変更いたします。

(Bの)依頼は受けられない。
従前の給与規程と退職金規程の改正にかかるアドバイスは、紛争解決手続代理業務に関するものではないので、社会保険労務士法第22条第2項の制限は受けない。しかし、仮にBの依頼を引き受けると、紛争の相手方A社より利益を得ていたので公正に業務を遂行してもその業務の公正さを疑われかねない。従前の業務遂行の際にA社と協議等を行っていることからそのときの守秘義務により、Bの権利を十分実現し得ない可能性もある。また、A社に対する信義則違反となる。よって、Bの依頼は受けられない。(232字)

追記
法22条2項・法25条の17の制限は、第1回試験のように、紛争解決手続代理業務にかかわるものに限定されていると理解しておくとよいでしょう(従前の業務が法2条のいわゆる1号~3号業務を遂行した結果、紛争となったとしても、第13回試験のように制限を受けないわけですから)。もし、法22条2項・法25条の17の制限があるのかないのか微妙な場合は、「制限を受けると考える。仮に受けないとしても」と記述して、その後に信義則・守秘義務などの理由を掲げて、「依頼は断る」という結論に持ち込みましょう。
[第13回試験小問(1)を、法22条の制限があるのかないのかわからなくなった場合の例]
従前の給与規程と退職金規程の改正にかかるアドバイスにより紛争となっていることから、紛争解決手続社会保険労務士法第22条第2項の制限は受けると考える。仮に受けないとしても、Bの依頼を引き受けると、紛争の相手方A社より利益を得ていたので公正に業務を遂行してもその業務の公正さを疑われかねない。従前の業務遂行の際にA社と協議等を行っていることからそのときの守秘義務により、Bの権利を十分実現し得ない可能性もある。また、A社に対する信義則違反となる。よって、Bの依頼は受けられない。(237字)

※ 前段で外したとしても、全体として受けないというラインは崩れていないので、後段で部分点が期待できます。

最近の出題傾向では、一見法律上の制限があるように思われて、実際には制限はなかったという問題が数多く見られます。このような問題の対応策としては、2段構えの解答も時には必要になると考えます(元の解答もそのようにしていました)。
・・・以上、修正箇所ここまで・・・



小問(2) 乙の対応は認められるか。
(ア)C社の労働者の自殺案件で、過労自殺か判断して労災であれば、死傷病報告の依頼の依頼を受けた。開業社会保険労務士乙は開業したてで、経験不足を理由に断った。

解答指針
認められる。
社会保険労務士法20条の規定では、依頼は拒めないが、正当な理由があるのであれば拒むことができる。ただし、社会保険労務士の職責には公正誠実に業務を遂行することが求められており、経験不足により誤った過労自殺の判断を行うと、依頼人の利益を損なうため、本件の場合、経験不足は正当な理由となりうる。(144字)

(イ)整理解雇されたEの代理人として、あっせん申請をして欲しいとの依頼を、手間がかかるという理由で断った。

解答指針
認められない。
社会保険労務士法20条の規定では、紛争解決手続代理業務に関しては正当な理由がなくても断れるが、法律が認めた業務独占資格である以上、依頼人の不利益になる、利益相反になるような場合を除いて断るべきでなく、ましてや「手間がかかる」という理由で断るのであれば、倫理上の問題が生じる。(137字)

でも小問(2)の(イ)…おきらく社労士の性格を見抜いて出題したのか?
面倒なこと、大嫌いだから(え!)



なんとか、20時台に解答指針をUPできるように頑張りました。
試験は、終わりました。悶々として過ごしても、
果報は寝て待てで過ごしても、合格発表までの期間は同じです。

だったら、加藤大臣の専決事項ですから、
サクラ咲くを期待しながら、クリスマス、お正月
そしてバレンタインデーを楽しみましょう[わーい(嬉しい顔)][揺れるハート]

おっと、その前に復元回答は残しておきましょうね。
今日なら、ちゃんと覚えているでしょうから。
合格したら、来年の今頃自分の解答を読み返してください。
多分、稚拙だったなと思うことでしょう。
その分成長したことになります。

残念ながら、サクラが咲かなかったときは、
何が足りなかったのかそこを見つめ直す
足がかりになりますから、ぜひ作っておいてくださいね。

さて、おきらくさんの仕事はこれから、もうひと頑張り
来年6月に向けてさらに受験ノートを補充することになります。

頑張らないとね(^_-)-☆


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コメント 6

平石社労士

特定社労士受験ノート/重要判例集でお世話になりました。おかげさまでなんとか合格できたようです。ありがとうございました。今後も切磋琢磨します。
by 平石社労士 (2018-03-16 12:56) 

おきらく社労士

平石先生
合格おめでとうございます。これからは、特定社会保険労務士として一層のご活躍を期待しております。

by おきらく社労士 (2018-03-16 17:24) 

りんりん

倫理(1)について自分は先生のように
Bの依頼は、退職金の差額の支払を求めており、本件退職金規定にについて、すでに紛争の相手方A社と協議を受け賛助しているため、紛争解決手続代理業務に関するものとして、社会保険労務士法22条2項1号の制限を受ける為、依頼を受けることができないと解答しました

基準の方には、22条2項に該当しない事案となっており自分の倫理の点数は非常に低くなっていると思われます。

もしよろしければ、再度先生の意見をお聞かせください




by りんりん (2018-03-17 19:50) 

おきらく社労士

りんりんさま
今まで、22条2項に関して、合格基準に明確な基準が掲載がなされておらず、前回と今回で明示してくれたわけです。
そのため、受けない方向で考えるなら、紛争となった事件について従前に相談などを受けていれば、紛争解決手続代理業務に関するものとして、22条の制限を考え「受けない」。もし、これが、否定されても、「仮に該当しなかったとしても、今回の依頼を受ければ」、従前の相談を受けた際の守秘義務によって、依頼人の権利実現の障害になる、最初の相談者に対して信義則違反となることを理由にして、依頼を断る方向で、二段構えの解答にしています。

最近の採点は、かなりシビアなものも多く…確実にそうだと言い切れない場合は、このような二段構えの解答して部分点を積み上げる(加点法か減点法かわかりませんが)方法で、合格基準点超えることを目指さなければいけないような気がします。

今回、試験終了後の2時間弱の時間(受験された皆さんと同じ時間)で解いてみた内容ですので、今年の受験ノートには、合格基準を受けたないように修正を行います。

余談になりますが…倫理の小問(2)は、明らかに答えを推定できる内容ですから、よほどの書き間違いがなければ、第2問で10点以上は確保できたのではないかと推測しています。

これで、回答になりましたでしょうか?
by おきらく社労士 (2018-03-18 12:51) 

りんりん

回答ありがとうございました。

先生のおっしゃる通り、倫理小問(2)で10点以上確保しなければなりませんね。ただ、今回の退職金の差額に支払いに関して22条の土俵にすらのってこないことに少し疑義は感じています。

今年、あと1点とりに再挑戦してきます。
by りんりん (2018-03-18 20:40) 

おきらく社労士

りんりんさんへ
そこは、私も思うところがあります。この指針を読んでいても、言葉が足りなくて、え?って思ったところが何カ所かありました。
でも、指針がこのように出た以上、それに合わせて解答を導く方法にもっていかないといけないので、今年も大きく改訂することになりそうです。

さて、これはあくまでも試験だと割り切って、リスクを抑えつつも出題者の意向に沿った解答を書かなければいけないので、お判りだと思いますが、第1問の小問(4)(5)も同様に問題にさりげなく盛り込まれている内容を落とさないで書くようにしてください。それだけで、トータルで軽く数点アップしますからね。

参考になりましたら…。今年の試験で、サクラを咲かせましょうぞ!

by おきらく社労士 (2018-03-19 08:10) 

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